金柑画廊で2度目の個展となる水田茂夫「Twinkle Twinkle Tin Tin Tin」を開催いたします。
ゆるい線と物語的な構成が特徴的な水田茂夫のドローイング。ドローイングは彼にとって、脳内で巡る哲学的な思想や物語を語る言葉となります。今回の展示は哲学的なテーマも含んだ新作を中心に構成されます。この機会に是非ご覧ください。
絵と文学と哲学と。絵が文字の始まりならば、文字も絵に先祖返りしていくのかもしれない。物語を語る言葉が絵に逆転していくような。切なさとユーモアが混在した表現とインスタレーション(たとえ表現側と受け手側のディスコミニケーションがあったとしても)が不思議な説得力を持ちながら成立している。その説得力がテーマによるのか、絵そのものによるのか。もし宇宙人がいるのならば、絵を描くことが彼らとの一つのコミュニケーションになるのだろうとふと考える。物語や思想が語られるユートピア的ドローイングが彼の作品の魅力だと思います。
(金柑画廊|太田京子)