「スーベニア・ステイト」

長すぎるストーリーを語るとき、それを終わらせずにおこうとするときがあります。中には、未完であるべきストーリーがあり、あるいは良いエンディングが起こるのを待ち、立ち止まらなければならないストーリーもあります。

私が暮らすマニラは喧騒の街です。そこに育った私の意識は、語る言葉半ばでほとんどが中断されてしまいます。他の会話によって、心に浮かんだアイデアによって、そして他の喧騒によって。私の意識の流れを中断してしまうもの——それは、ほとんどの場合、手に触れることも、目に見ることもできません。未完のアイデアを一つにまとめることで、私の意識の流れを中断する無形のものにフォルムを与える——それが、これらの絵の趣旨です。これは、いわば私の意識のタペストリーなのです。

教会のステンドグラスの窓のような作品にしたい——なぜなら、ほとんどのステンドグラスには、なかったことにはできないストーリーが描かれているからです。この本質こそ、私が作品に再現したいものです。バラバラのイメージをステンドグラスのように一つにまとめるということ。それは、エンディングをひとつにまとめて時を止め、未完のストーリーすべてに蓋をするような試みなのです。（エヴァ・ユウ）

金柑画廊は、エヴァ・ユウ 「スーベニア・ステイト」を開催いたします。フィリピン・マニラを拠点において活動をするエヴァ・ユウの日本での初個展となります。彼女は、コミックや印刷物の持つグラフィックなイメージとそこに流れている時間を反映させるような作品を制作しています。「スーベニア・ステイト」では、マニラの喧騒がもたらす意識の中断をテーマに描かれた水彩画を展示いたします。
亀戸アートセンターで９／５（木）から開催される、東春予「実験漫画 コミックはミュージックのようにvol.2」と連動して、トークイベントを開催いたします。
東春予はコミックを絵画的に再現する作品を制作しているアーティストです。二人は同世代でもあり、日本・フィリピンと違う背景を持ちながら、同じくコミックから影響を受けてそれぞれのフィルターを通して作品を展開しています。彼女たちの眼差しを通して見えてくる今の日本とフィリピンを感じる機会でもあると思います。それぞれの作品を一部連動して展示いたしますので、この機会に是非ご高覧ください。（金柑画廊｜太田京子）

トークイベント@金柑画廊
“Ev Yu x Haruyo Higashi|記憶の頁:お土産だったりコミックだったり”
2019.9.8 Sun｜Start 18:30- /Open 18:00
入場無料＋1ドリンクオーダー

Public talk @Kinkan Gallery
“Ev Yu x Haruyo Higashi|Memory Pages:like souvenirs, like comic books”
2019.9.8 Sun｜Start 18:30- /Open 18:00
Free admission (Drink fee is required)

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@亀戸アートセンター　
東春予「実験漫画 コミックはミュージックのようにvol.2」
2019.9.5 Thu - 9.29 Sun
木・金 15:00-21:00 ／ 土・日 13:00-18:00 ※ 9.8 Sun 13:00-17:00
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“Paper People ライブ”@亀戸アートセンター
2019.9.21 Sat|Start 13:00-/15:00-/17:00-
(入場無料＋1ドリンクオーダー)
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“Paper People Gig”@Kameido Art Center
2019.9.21 Sat|Start 13:00-/15:00-/17:00-
Free admission (Drink fee is required)
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Paper People
https://t.co/II8mfbpRTL?amp=1
2016年結成のパンクバンド。大阪を中心に活動。

※”Paper People ライブ”は諸事情により中止となりました。ご迷惑をおかけしまして、大変申し訳ありません。

亀戸アートセンター　
東京都江東区亀戸9-17-8 KKビル101
都営新宿線 東大島駅 大島口 徒歩12分
https://kac.amebaownd.com
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